相続税について①

相続税とは、親族などが亡くなったことにより財産を受け継いだ場合や遺言により財産をもらった場合に発生する税金です。

相続があったことにより財産をもらった不労所得ではないか、特定の人に財産が集中しないようにしようとするために、亡くなった人から財産を引き継ぐときにその財産の評価額をもとに計算される税金です。

相続では亡くなった人を被相続人、財産を受け継いだ人を相続人といいます。

ここでは、相続が発生した場合の流れについておおまかに見ていきたいと思います。

 

(1)おおまかな流れ

①相続の発生(被相続人が亡くなる)

突然相続が発生することが多いため、事前によく理解し生前から対策をする必要もあります。

②遺言書の確認

被相続人の意思表示である遺言書があるか無いかによって相続人や財産の配分が変わってきます。

そのため、遺言書の有無の確認が重要になってきます。遺言書を書くのにもいくつかのルールがあり、無効になってしまう場合もあるため注意が必要です。また、被相続人が生前にできることでもありますので、普段から残された家族等のために考えておく必要があるかもしれません。

③相続人の確定

遺言があるかどうかにより変わりますが、基本的には親族が相続人となります。親族のすべての人が相続人となるわけではなく、順位も決められています。(法定相続人)

④財産の調査

預貯金や建物、土地など被相続人の財産が相続税の対象となります。また、借入などマイナスの財産があった場合も相続財産となります。葬式費用は遺産額から差し引くことができるなどさまざまなルールがありあます。

⑤相続の承認と放棄

相続する権利がある人も絶対に相続しなければならないわけではありません。親族間のトラブル回避などのために相続をしないことを希望する人もいるかもしれません。ここでは、相続をするのかどうかを決めることとなります。これには、相続が開始した日から3か月という期限やルールがあるため注意が必要です。

⑥準確定申告

被相続人に所得がある場合には確定申告をする義務があります。期限は相続発生から4か月以内です。

⑦遺産分割協議

相続する財産の分割の仕方を相続人全員が参加する話し合いによって決めます。相続人全員が参加しなければならず、未成年者がいる場合などは代理人を立てる手続きなどが必要になります。

話し合いがまとまったら遺産分割協議書を作成します。

⑧遺産の分配、名義変更

遺産分割協議により決まったことに基づき財産の名義変更をします。

⑨相続税の申告・納付

申告・納付期限は相続発生から10か月です。

 

以上がおおまかな流れです。相続発生から10か月でしなければならないことがたくさんあります。

相続税は被相続人が亡くなったあとにかかるものですが、実際は亡くなったあとに考え始めたり、動き始めてしまっては遅いということが多くありますので、生前からある程度の知識は必要です。

 

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